愚者の私たち

『愚者の道』中村うさぎにはまった
親友が大絶賛していた中村うさぎを雪で身動きできなかった数日間読みあさった
たまげてしまいました(笑
ホスト狂い、買い物依存衣、整形、デリヘルまで
ハチャメチャな彼女が、なぜだか哲学者や聖職者に思えてしまった
美辞麗句で覆い隠された歪んだ世界だからこそ
愚者であることを受け入れ徹底的に自己と人間を観察する彼女がどうにも美しく思える
ちょっと叱られそうだけど
私にはこのハチャメチャな女性が方丈記鴨長明と重なってしまった
手放して手放して手放してきたが、執着しないことこそ、それこそ執着ではなかったのか?と詠み
しったこっちゃねー、自由に生きて自由に死にたいだけと最後に詠み終える
このハッとさせられる感覚が似ていた



中村好文さんの"小屋から家へ"の中で、方丈庵にも触れていて素敵でした


震災から3年ですね
誰しも自分の中にいる愚者を感じたのではないのかな?
単に賢者の対義語としての愚者であるのかもしれない
私も、今思えば壮大なナルシズムの中で
賢者を目指し、賢人になることの憧れを持って生きていたように思える
そこに生きる意味みたいなものを感じていたようにも思う
でも、そうはいかにことを震災以降突きつけられた気がする
歪んだ世の中や苦しむ人たちを救うことが出来ないという喪失感をたっぷり味わっている
モンスター達が力を蓄えているのと反面して言葉を失ってしまう
正解が見えない、目的地が見えずらい生き方にスイッチさせられた
今日同じだった意見も明日は違う
今日手を取り合えると感じたことも明日にはわからない
ここで正解でもあそこでは違うという微妙な温度にひりひりさせられる
そんな孤独を大なり小なりみんな感じてきたんじゃないかな?
『真の他者を獲得し、真の自己を確立するためには共感の先にある差異とも積極的にむきあわなければならない
それがなくては、人間のコミュニケーションは不完全なのである、、』(『愚者の道』中村うさぎ
美しいという言葉にステレオタイプとして刷り込まれた印象が嫌い
別の言葉をいつも探している
それでもこの言葉以上にしっくりはこない
愚者の孤独の中にある究極の静けさを信じて
誰しもの内にある”愚者”を受け入れ生きるもの達に
別の言葉を探しても超えられない”美しさ”を感じる
だから私には鴨長明中村うさぎに同じ振動を感じてしまった


あれから三年が経ったのですね
数えきれない悲しみと優しさに手を合わせました
あの年の夏フジロックに出演したとき
宿が一緒だったNAOITOと話したんだよね
「3年後生きてることを目指そうよ」ってね
2014年まだ元気に生きています。

方丈記の庵が究極の静けさなのか?はたまたその逆であるのか?
入り口も出口も存在しなくなったような儚い世の中を
3年後にはもう少し慣れていきたいものです
足元がおぼつかないのは、羽が生えた自由だと思えたら嬉しい
またあと3年、、生きてみましょう。


追伸::
先日のYOSSYさんとのセッション最高に興奮しました
オタク女子、、、萌え〜びりびり〜でございました!
時間の都合上、用意していたスペシャルの曲が出来なかったが残念〜
必ずリベンジを誓いました!
明日は地元でひさしぶりにたっぷりワンマンです
ぜひ遊びにきてね!


●2014年03月15日(土) @ Froggies ( 神奈川・茅ケ崎 )http://www.geocities.jp/froggiesbar
OPEN : 19:00 / START : 20:00
adv / door : 2000yen
Live;
岸眞衣子 feat.佐藤克彦 http://sato-ke.net/katz.html
【お問い合わせ】
Froggies
〒 253-0053 茅ヶ崎市東海岸北 1-5-4 サザングランドハイツ 2F
TEL 0467-87-6526
E-MAIL : froggiesbar@ybb.ne.jp