みんなが主人公


西のツアーが終わりました。
集まってくれたみんな、携わってくれた皆様
本当にどうもありがとうございます。

ほんとのところ
”西に行けば行くほど温度差に愕然とする。。”って話しも聞いていて
どんな気持ちで行けば良いのだろう?って迷ってもいました。
でもね、みんなの未来を真剣に考えている気持ちに勇気をもらったよ。
温度差なんてないよ!
みんな本気だったよ。
本気で未来を考えていたよ。
すごく嬉しかった。安心した。
お陰でどの街でも喋りすぎて声はガラガラ(笑)


旅のオフ日に京都に立ち寄った。
久しぶりにお墓参りもできました。
京都に行くとお世話になる下村音響のしんちゃんが良い話しを色々してくれてありがたかった。
「例えば一枚の紙があって、別の紙とはぴったり重なるより"のりしろ"でくっつきあう方がだんぜん広く繋がれる!」って。
本当にそうだな〜って思ったよ。
何が本当でウソなのかメチャクチャになってしまったこの国で
私の中でも毎日思いがあちこち飛び回る。
5分前に考えた事も1時間前に、昨日、先月、信じてる事も
今とは違ってる。
だから、よりよい未来にむかって努力する気持ちは日本中同じだとしても
意見も思想もぴったり一致するのはなかなか難しい。
その瞬間の気持ちの違いで摩擦が起こって
傷つけあう悲しい経験も沢山あった。
皆で一つになろう!ぴったり重なろう!というのは少々危険だとも感じはじめていました。
忘れてはいけないのはより『個』なのだと私は思います。
『個』を突き詰めれば、頭で考えなくたって思わず誰かに手を差し伸べて
誰かと手を握りあうのだと私は思います。
『個』を突き詰めれば、誰かの為に何が出来るのかが浮き上がって見えてくるのだと私は思います。
『個』を突き詰めれば、意見や思想の違いは受け入れられる。
黒い影達にこれ以上命を奪われない為には急ぐ必要はありますが、
多くの人と"のりしろ"で繋がれる。しかも深く広く。


被災地でボランティアをしてくれている友人からは
東京に来ると温度差を感じて悲しくなる、、、って話しも聞いた。
なさけないけど、この数ヶ月、自分の事で手一杯になってしまったり
未来の不安に立ち尽くしてしまった事もある。
これからもこの繰り返しだと思う。
でも忘れていないよ。
語弊があるかもしれないけど、忘れたくても忘れられないよ。
被災地のみんなとの”のりしろ”は相当に太いものでないといけないけれど
忘れてなんかいないよ。



昔「Magnolia」という映画があったよ。
詳しいストーリーは忘れてしまったけれど
映画の中で、エピソードが別れている。
一つのエピソードで脇役だったあの人が
次のエピソードでは主人公になっている。
そしてまた違う主人公の目線で別のエピソードがある。
震災後のこの国にあの映画を思い出す。
今、脇役の人は一人もいない。
みんな同じストーリーの中にいる。
もうちょっと素敵なラブストーリーが良かったけど
現実はハードなハリウッド映画。
それぞれが主役のエピソードが進んでいる。
だから、少し背伸びして主役を演じきりましょう!
私はみんなの脇役です。
それでいて、『エピソード岸真衣子の場合、、、、』の中では主人公です。
精一杯背伸びしてやりきります。
背伸びする主人公のプレッシャー気苦労わかってくれる脇役の皆がいれば
少々バランス崩してもやっていけると思うのです。
あなたがバランス崩したら、脇役の私は支えます。
だってその気持ち痛い程わかるから。


背伸びした主人公達。
足がつったら支えるよ。
みんな別々だけど”のりしろ”で繋がりあいましょう!
そしてハッピーエンドへ向かいましょう。
またすぐに会いたいです。
それまでお元気で。